認知症は何科を受診すればいい?受診・相談でのポイントや早期受診のメリットについて紹介

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「家族が認知症かもしれない」そう思ったとき、いったいどこの病院に連れていけばいいんだろうと思ったことはありませんか。

認知症は風邪やケガなど、分かりやすい症状があるわけではないため、いざ病院受診を考えたときもどこに行けばいいか分かりにくいです。その結果、症状が進行してから受診することになりがちです。

しかし、認知症の進行を抑えるには、早期発見が大切です。そのため、少しでもおかしいなと思ったら受診することが望ましいです。

そこで本記事では認知症の疑いがある場合に受診するのはどの病院か、内科や精神科、心療内科などさまざまな科のなかからどこを選べばいいかについて解説します。

介護職として10年以上、認知症介護やケアマネジャーとしての実務経験を積んだ筆者が、実際の現場で感じたことや公的な情報をもとに、初めて介護に向き合う方にも分かりやすくお伝えします。


認知症が疑われる場合は「かかりつけ医」を受診しよう

認知症が疑われる場合の受診先は「かかりつけ医」です。

もちろん、認知症の専門病院が近くにある場合や、認知症患者の受診先として有名な医師が近くにいてすぐにみてもらえる場合など、必ずしも「かかりつけ医」に受診することがベストではありません。

しかし、「どこに受診したらよいかわからない」「近くに認知症医がいる病院がない」「認知症かどうかわからないけど、とりあえず相談したい」といった場合には、「かかりつけ医」に相談することをおすすめします。

かかりつけ医を受診するメリット・デメリット

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かかりつけ医って風邪ひいたりしたときによく行くお医者さんのことだよね?そうなると内科のお医者さんってことかな。

ドル子
ドル子

そうね。たとえば、日々薬を飲んでいる場合は、そのお薬を処方してくれるお医者さんという認識でいいと思うよ。

じゃあ、腰痛で定期的に通っている整形外科とか、定期受診で行く歯医者も「かかりつけ医」?

ううん。かかりつけ医はあくまでも身体の中をしっかり管理してくれているお医者様のことよ。内科はもちろん、耳鼻咽喉科や消化器科なども、いつも診てくれているお医者様がいるのなら、定期受診の際に相談するという形をとってもいいかも。

そっか。認知症の症状はいろいろだから、おかしいなと思った症状に合わせて受診することも大切だね。その症状が認知症かそうではないかといった相談もしやすいものね。

「かかりつけ医」とは、普段から自分が体調を崩したときに診てもらう医師のことです。かかりつけ医は医師の観点から正しく既往歴や服用している薬を把握してくれています。そのため、認知症が疑われた場合にも必要に応じて認知症専門医を紹介してくれるなど、的確な対応をとってくれます。

把握している既往歴や服用中の薬などの情報をもとに、認知症の専門病院を紹介してもらうことも可能です。本人の状況を的確に判断し、必要な連携をとってくれます。

かかりつけ医がいない場合はどうすればいい?

もしかかりつけ医がいない場合や、認知症が疑われる家族がかかっている医師が分からない場合には、以下のような専門医に相談するのもよいでしょう。

  • 認知症専門医
  • もの忘れ外来
  • 精神科
  • 心療内科
  • 脳神経外科

ただし、上記のような専門医への受診は、予約待ちだったり、紹介状がないと診てくれなかったりする場合もあります。事前に初診可能か、予約は必要かなどを電話や公式サイトで確認しておくことが必要です。また、すぐには診てもらえない場合も多く、急ぐ場合には不向きです。

「近くに相談できる場所がない」「精神科や心療内科は相談しにくい」という方には、地域包括支援センターへ相談することをおすすめします。

地域包括支援センターとは

地域包括支援センターとは、お住まいの地域に自治体(市役所や区役所)同様に設置されている高齢者の福祉や医療についての相談窓口です。全国に5000カ所以上設置されており、社会福祉士や保健師、主任介護支援員などの社会福祉のプロがそろっています

「認知症かもしれないけど、どこに受診したらいいかわからない」といった相談についても、しっかりと対応してくれるでしょう。地域に根付いているので、お住まいの地域から近くにある医療施設や介護施設の紹介なども対応してくれます。

相談先に困ったら、自治体に

地域包括支援センターって、名前は聞いたことがあるけど実際どんなところかよくわからないな。電話するにも、勇気がいるよ。

そうだね。しかも認知症かどうかもわからないわけだから、最初はお医者さんに相談したいって思うよね。普段の自分を知っているお医者さんなら、認知症状かそうでないかはわかってくれそうだしね。

そうですね。これまで介護や福祉に全く関わりのなかった方からしてみると、地域包括支援センターは「名前は聞いたことがあるけど、いったいどんなところだろう。」「電話していいと聞いたけど本当にいいの?」と二の足を踏むかもしれません。

「かかりつけ医がいない」「近くに認知症の症状を見てくれる医療機関がない」「どこに相談すればよいかわからない」このような場合には、まずは自治体に相談してみるというのもおすすめです。

各自治体で実施している認知症相談窓口について

各都道府県の自治体には、高齢者福祉に携わる部署があります。なかには「認知症相談」を実施している自治体もあるので、自分の住んでいる地域で認知症に関する相談窓口がないか、確認してみましょう。

2026年7月現在において、北海道・東北エリアの自治体に以下のような認知症相談窓口がありましたので、紹介します。

都道府県名相談窓口名参考サイト
北海道・札幌市・札幌市認知症コールセンター
・地域包括支援センター
・札幌市内各区役所(保健福祉課)
札幌市/認知症に関する相談窓口
青森県・青森市・地域包括支援センター
・青森市・高齢者支援課、健康福祉課、介護保険課
・各医療機関
青森市/認知症等に関する相談窓口・支援機関
秋田県・秋田市地域包括支援センター秋田市公式サイト/認知症に関する情報
岩手県・盛岡市・盛岡市役所(長寿社会課)
・地域包括支援センター
・介護支援センター
盛岡市公式ホームページ/認知症に関する相談窓口
山形県・山形市・山形市(福祉推進部長寿支援課地域包括支援係)
ほか
山形市公式ホームページ/認知症ケアパス(認知症の相談先がわかるサポートブック)
宮城県・市区役所・町村役場
・宮城県長寿社会政策課・各保健福祉事務所
・地域包括支援センター
ほか
宮城県ホームページ/高齢者の各種相談窓口
福島県・福島市・福島市役所(健康福祉課)
ほか
福島市公式ホームページ/認知症ケアパス(もの忘れあんしんガイドブック・物忘れ相談医ガイドブック)
新潟県・新潟県県福祉保健部高齢福祉保健課認知症コールセンター
富山県・地域包括支援センター
・市町村
・厚生センター・保健所
・心の健康センター
ほか
富山県ホームページ/相談機関
石川県・石川県健康福祉部地域医療政策課 
・石川県認知症疾患医療センター
石川県ホームページ/認知症疾患医療センターについて

ここで紹介したサイトは、一部の自治体における認知症介護の相談窓口のごく一部です。

地方自治体だけではなく、さまざまな医療機関や介護施設でも相談窓口を設けているところもあります。自身が住んでいる地域ではどのような取り組みを行っているかを調べておくと、いざというときにも安心ですよ。

認知症相談で話すポイント

認知症相談は、認知症に関するさまざまな悩みや不安、対応方法などについて専門家からアドバイスをもらえるとても便利な窓口です。

認知症の相談をする際には、以下のようなポイントを押さえておくことが重要です。

  • 認知症と思われる症状はいつから始まったか
  • 具体的にどのような症状がでているか
  • 認知症状が出ている人の既往歴
  • 服用している薬
  • 症状が出るきっかけはあったか

どんなことも聞いてもらえる反面、情報をまとめておくことで、話がスムーズに進められます

これからどうしたいか、どうなりたいかを考えるチャンスでもある

また、不安を吐き出すことで今後についても考えられるようになるでしょう。今の状況を踏まえて、これからどのように解決していきたいか、将来はどのようにしていきたいかなど、具体的な展望を考えらえっるようになります。

認知症の初期なら、コミュニケーションも可能です。これからも在宅で暮らしたい、認知症が進むと不安だから一人暮らしはしたくない、など当事者にとってもさまざまな思いがあるでしょう。

当事者の思いをどのように支えていくかをしっかり家族で話し合うこと、その時間を確保するためにも、早めの対応がおすすめです。

認知症相談は決して後ろ向きなものではありません。当事者のQOL(生活の質)を支えるためにも必要なことです。何度も言いますが、「おかしいな」と思ったら早めに専門機関に相談・受診しましょう。

認知症の不安はまず報連相!そして専門機関に相談することが大切

いざとなったときに相談先を選んで対応が遅くなるのはよくないね。本人も定期的に診てくれているお医者さんなら安心して相談しやすいし。日ごろから良い関係性を作っておくことも大切だね。一度お父さんとお母さんの受診に付いていってみようかな。

そうだね、本人だけじゃなくて家族もかかりつけ医に顔を見せておくのもいいよね。何かあったときに相談しやすいし。あとは家族間でいろいろと情報を共有しておくことも大事だね。

そうですね。日ごろから家族間で報連相を掲げ、情報共有をしておきましょう。また、高齢に伴い、自分の生活をどうしていきたいかを話し合っておくことも大切です。

認知症になっても、人間としての尊厳は奪われません。早期対応を心がけて、不安は内にため込まないことようにしましょう。

認知症についてさらに知りたいという方はこちらの記事もチェック

・認知症の初期症状「取り繕い」について知りたい方はこちら

・認知症チェックリストについて知りたい方はこちら

ほかにも介護についての記事を多数掲載しています。高齢者介護について知りたいという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

✍️この記事を書いた人

miri

介護福祉士・ケアマネジャーとして10年以上介護現場で勤務。

認知症ケアを中心に多くの利用者やご家族を支援してきました。

このブログでは、介護の経験をもとに、介護や認知症、お金に関する情報を分かりやすくお届けしています。

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